「ちえびじん LOVE PINK 純米にごり酒」の醸造元の中野酒造は、大分空港から車で約20分で訪れることができる。杵築市は街並みに江戸時代の風情が今も残る城下町。創業時(明治7年)以来、当時の女将の名前、「智恵」(ちえ)に因んだ銘柄名「智恵美人」の酒を造り続けている。
通常の濁り酒は白濁しているが、「ちえびじん LOVE PINK 純米にごり酒」の際立った特徴は、赤色酵母を使用したいちごミルク色。赤色酵母については日本醸造協会のサイトを見ると協会酵母(清酒用赤色酵母/桃色濁り専用)として頒布されている。赤色酵母の性質・特徴としては、1. 清酒酵母のアデニン要求性酵母株、2.もろみで赤色色素を生産することが挙げられおり、日本酒としては低アルコール度、甘口ソフトタイプに仕上がることが分かる。
原料の米、米麹には杵築市香町で栽培された美味しい食用米の「山香米(ヒノヒカリ)」を用い、仕込水として使う酒蔵の地下200mから湧出した天然水は「モンドセレクション」において3年連続最高金賞をしている。
「ちえびじん LOVE PINK 純米にごり酒」のいちごミルク色は桜色でもある。春に合わせて女性心をくすぐる色合いに、さてその味わいはと興味深く頂いた。
付け合わせには、冷やしたトマトの土佐酢マリネと共に。
ちえびじん LOVE PINK, にごり酒、純米
純米酒 にごり酒
精米歩合 70%
アルコール分 12度
原料 米(大井県杵築市産)
米麹(大分県杵築市産)
清酒酵母 赤色酵母
外観 いちごミルク、桜色
香りは控えめな香り、餅、白玉粉様の米由来の香り
味わいは、ミルキー、イチゴのような甘さと酸味、とろみがあるテクスチャー。
付け合わせの冷やしたトマトの土佐酢マリネは大葉と鰹節が乗せてあり、ソフトな酸味と鰹だしのうま味がトマトに沁みて、さっぱり爽やか。